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古川は高山の北に位置し、宮川に沿った小さな城下町だ。飛騨の匠の伝統が、今も息づき、町を歩けば木の美しさを生かした出格子の民家が軒を連ねている。春の訪れを告げる古川祭の起し太鼓は、熱気あふれる男たちの祭りだ。
飛騨古川は高山によく似た町で、静かでしっとりとした雰囲気を漂わせている。非常に歴史があり、国司の所在地だった中世には、高山よりも古川のほうが飛騨の中心だったという。その後、情勢は変わるが、天正十七年(一五八九) に高山の町づくりをした金森長近がこの地に城を構え、城下町を形成した。このとき高山の町割りをモデルにしたとみえて道路区画や町名は高山と同じになっている。それから、たび重なる大火に見舞われ、とくに明冶三七年には古川の町並みのほとんどが焼失してしまったが、その後再建された家も江戸時代の建て方を受け継いで、再び静かな町に舞い戻った。市街地のなかでも一之町、殿町、三之町には美しい格子戸や、しとみ戸の家並みが残り、落ち着いた成下町の風情がある。今も瀬戸川に沿って白壁の土蔵が並び、軒下を流れる用水路には色とりどりの鯉が泳いでいる。
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