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 槍ヶ岳・涸沢岳縦走 
 槍ヶ岳から穂高連峰を結ぶ縦走は、岩と展望とスリルに満ちた日本の屋根の豪快さは真に北アルプスならではのもです。
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  槍ヶ岳・涸沢岳縦走

   山行記録

 槍ヶ岳から北穂高岳へ向う、槍ヶ岳から少し下った所が日本最高の峠飛騨乗越(3,000m)であり、右の飛騨側には大きくジグザグを切って槍平への道が下っている。この峠から正面の大喰岳に登る。ふり返ると槍が右にかたむいているのがわかり、肩の山荘が意外に高所にあるのに気がつく。ここから見る右の槍沢は深く、左の笠ガ岳はますます大きい。
 大喰岳の広い頂上を過ぎると、つぎの中岳への登り下りになる。中岳付近はゆるやかな感じで、正面の南岳の向こうに見える穂高の山々はいやに高い。稜線は大きく南にまわり、左に天狗原(氷河公園)へつづく稜線 (横尾尾根)が分かれて行く。広いなだらかな道を南岳に出る。山頂を越えると俄然北穂から奥穂、そして前穂の鋸のような岩峰が一望に開ける。しばらくはゆるい下りであるが、北穂の岩壁が近づくと急激に下り始める。コース最大の難場、大キレットにかかる。
 横尾の谷と滝谷へ下る谷がこの細いするどい稜線に振りわけられて落ちている。キレットまでの急な岩場はときにスラブ状を呈して一見滑りそうに見える。慎重に行動しよう。いよいよ下りきる所に鉄の梯子があり、キレットの底に出る。キレットは非常にやせており、するどく落ちこんで飛騨側から吹きあげる冷たい風に身ぶるいする。小さな岩のピークが乱喰歯のようにやせた尾根につったっていて、大体信州側を行くようになってはいるが、緊張させられる。最後にやや大きいピークを越えてキレットの南端に出る。キレットを越えたといっても安心はできない。
 これから先に飛騨泣きと称する悪場がある。北穂高へ向かってまず壁を登るような気持ちで第一歩を踏み出す。しかし気になるような悪場には鎖や針金の応援がある。飛騨泣きにかかると右手滝谷側は目のくらむような垂直な壁をなして、岩につかまる手にも思わず力がはいってしまう場所。この付近および針金のたすけをかりて信州側をまわるあたり、絶対に落石を起さぬよう注意したい。こんな緊張も草か足元にあらわれてくるとホッと救われる。やがて道がゆるくなり北穂小屋に出るのでる。ここで一泊する。
 小屋のすぐ上の北穂高岳の頂上(3,100m)に出て来し方をゆっくり眺める。山頂をあとに涸沢へ下る南稜への道を進むと、すぐ右手に縦走路が分かれる。これに入って北穂南峰を右に見ながら信州側の巻き道を行く。北峰と南峰の間から滝谷へ入る道に迷いこまないようにしながら、さらに次のドームも信州側を巻く。この二つのピークを巻いた所で稜線に出てこんどは飛騨側滝谷の上部をトラバースして行く。この付近の岩も不安定なので十分注意したい。滝谷側の怖しいような巻き道か終ると再度信州側の道となり、涸沢のコルから涸沢槍の登りにかかる。落ちつかない岩の連続で道もはっきりしない。涸沢槍の次ぎは涸沢岳になる。浮石の多い所だ。要所には鎖がつけてある。岩屑だらけの頂上で広く長い。南端に出れば目の下に穂高岳山荘が見える。そこまでの道をガラガラと下っていけば穂高岳山荘。